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土蔵には地方によって独特のデザインがあります。その特徴がよく現れるのは壁と屋根が接する(鉢巻)と呼ばれる部分です。長崎市内に遺る幕末から明治時代の土蔵をみると、鉢巻タイプは大まかに2タイプあります。それぞれの例を実測調査して一番蔵と二番蔵に用いました。
ここでは土蔵の壁ができるまでを模型を使って紹介してあります。
9つの工程のうち、「目潰し」という工程では、市民から寄付して頂いた古い蚊帳が使われています。
向かって左にある、建物の復元に参考とした商館長ブロムホフの出島模型。
しかし、この模型は高さをほぼ2倍に誇張して作られているのです。
これは建物の室内を見やすくして出島での暮らしぶりを伝えようとした為です。
実際にこの寸法で復元したとすると、4階建ての建物になります。
向かって右の模型は実際に復元した建物の模型です。
土蔵では天井を張らずに小屋組を見せるのが一般的です。登梁は松の角材、地棟は手斧(ちょうな)仕上げの松丸太です。丸太は皮を剥いだ後、手斧で仕上げます。手斧で丸太を仕上げる様子を一番蔵のビデオで紹介しています。
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